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自宅鯖の消費電力とVPS

Express5800/S70 RBPJSRG7 など廉価なサーバーが入手でき、メモリーやハードディスクなどもまた安価に入手できる。自宅鯖など、構内にサーバーを設置するメリットは、すべてが自由であることだ。

しかし、自由と表裏一体なものは責任だろう。自由と引き換えに管理する責任がある。セキュリティなどの問題も当然だが、意外に必要となるのがハードウェアの維持管理にかかるコストだ。

そして、電気代金だ。

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今回は電気代金だけに着目して考えてみたいと思う。

# 以前にも似通った事を書いたかもしれないけれど4年前だし

自宅鯖の消費電力とVPS

基本的に複数台持っているExpress5800/S70 シリーズを取り上げて考えてみたいと思う。

一般的に自宅サーバーは1,000-2,000/台と言われているが、実際はどうだろうか。最近では高速なCPU かつ省電力なCPU あるいは構成部品が登場しているので、その辺の事情も調べてみたい。

最大消費電力

公式サイトによれば、最大消費電力が350W と記載されているが、稼働中の消費電力は記載されていない。おそらく、構成によって大きく変動するからではないだろうか。そこで、実際に消費電力を測定しているいくつかウェブサイトから情報を得ることにした。

そのほかの消費電力

そのほかのExpress5800/S70

  • Celeron 440、1GBメモリ、160GB HDD搭載モデルにおけるidle時消費電力は約44W (WindowsXP SP3に全ドライバインストール・ギガイーサリンクアップ時) 同モデル、Windows7 Enterprise 64bit版インストール直後のアイドル時消費電力は41W 参考までに、Core2Duo E8400、RAM2GB(1GBx2)、HDD500GBにアップグレードし、Win7 Enterprise(x64)インストール後のアイドル時消費電力は46W(EIST有効)。(「NEC Express5800/S70 タイプFL – wiki@nothing」より引用)
  • 【S70/SD】 待機時:1W 電源投入直後:78W 負荷時最高:52W アイドル時最低:45W 明らかに低いです。CPUの差、外付けビデオカードの有無、HDDの個数、その他周辺機器合わせて100Wほどになりました。(「NEC Express5800 S70/SD 消費電力と騒音 – インフラ系SEの備忘録」より引用)

消費電力まとめ

参考にしたサイトの情報をまとめると以下のようになった:

  • 最大消費電力: 350W
  • 起動時: 70W
  • アイドル時: 31W / 40W / 40W / 53W
  • 録画時: 38-67W
  • CPU100%: 65W
  • 待機電力: 1W

何らかの作業をさせれば、それだけCPU などが活発に動作するから消費電力は増加するだろう。

月額電気料金

サーバーとして運用するから24時間365日通電することになる。一ヶ月あたりの電気代金を計算してみたいと思う。350W、40W、60W で計算した結果が以下のとおりとなった:

  • 350W → 5,771 円/月
  •  40W →   660 円/月
  •  60W →   989 円/月

www.seeck.jp | 簡易電気料金計算 を使った

VPS(さくらインターネット)

さて、VPS も安価に利用できるようになってきた。

例えば、さくらインターネットでは、1G プランが980 円/月だ。

冒頭にも書いたが、改めて断っておくが、今回は電気代金に限って考えている。

電気代金だけで考えた場合、Express5800/S70 を24 時間低負荷で動作させた場合(つけっぱなし+ちょっとした操作をしたと仮定)、上記計算結果から 1 台あたり 750 円/月くらいになりそうだ。

この時点ではまだExpress5800/S70 のほうが毎月かかる費用としては安そうだ。

壊れたら?

仮に2年で本体が壊れた場合どうだろう。あるいは2年のあいだにもっと良い機種が同程度の金額で購入できるとしたら。

Express5800/S70 の定価は7万円くらいだ。安価に入手すれば、1万円程度で入手することもできる。単純計算だが、2年=24箇月で故障した場合、1月あたり、次の金額だったことになる:

  • 7万円: 2,920 円/月 + 電気代金(≒3,670)
  • 1万円: 417円/月 + 電気代金 (≒1,167)

実際にはメモリー増設などもするだろうから、もう少し上乗せされるだろう。

VPS(serversman@vps)

月に490円といえば、serversman@vps だ。

# さくらインターネットと内容的に違うから同系列に比較することはできないが、あくまで金額ベースで比較

まとめ

今回は消費電力から導き出される毎月の電気代金、あるいは金額だけに注目して考えた。

ほとんど電気代と同等または本体代金と同等の金額でVPS 契約ができる。自宅サーバーもVPS もほとんどの場合、自分のやりたいことはできるし、同様に同程度の責任を伴う。

金額だけでと言っているところなので反則かもしれないが、ある記事によれば、さくらインターネット内でのベンチマーク結果が、しばらく使っている筆者の Express5800/S70 のベンチマーク結果の約5倍だったというのが衝撃的だった。

ディスクアクセスが高速であることを考えると、メモリーやCPU に関して妥協したとしても大きくパフォーマンスを落とすことなく利用できるかもしれない。また、自宅サーバーのディスクアクセスを高速化したり信頼性を向上させようとすると、幾つかのマシンが必要だったり(別の記事を参照されたし)複数のディスクが必要だったりする。

実際のところ、障害に備えたり機械的な対応や準備に追われることが意外に多く、管理する台数が多くなれば尚更だ。それを考えるとVPS やレンタルサーバーなどは魅力的だ。特にレンタルサーバーはメンテナンスも任せられる。専用サーバーなど一部のマネージドサーバーにはメンテナンスを丸投げ可能だが、それなりの費用を伴う。

それぞれ良し悪しがあるから、一概にどちらが良いとは言えないが、一長一短を知り、適切に使いたいものだ。

# 多くの場合、ネットワーク帯域が自宅のそれよりも高速であることも見逃せない

# 直球で言うと電気代高いねって・・

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