PC Wizard 2010 は CPU-Z などで知られる製作元が作成した「パソコンの情報を丸裸にするソフト」と言える。CPUID は非常に細かい情報、とくにハードウェアに関する情報を得意としていたが、PC Wizard はハードウェアからソフトウェア、システムまで幅広い情報を扱っている。フリーソフトウェアでセットアップ版のほかzip版も提供されており、インストール不要でも利用できる。
ハードウェアの細かな情報を得意としているのは既に有名だが、Windows のプロダクトキー や InternetExplorer、Messenger、Skype などのアカウントやパスワードなどまでわかってしまう。また、光学ドライブの対応メディアとメディア毎の最高速度を表示できる。
当初細かく解説しようとしたものの圧倒的な情報量に負けたため、いくつかを説明していくことにする。
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CPUID – System & hardware benchmark, monitoring, reporting
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Hardware
System Summary
ここにはソフトウェアを起動したパソコンの基本構成情報が集約されている。メモリーが6x1024DDR-SDRAM と細かな情報が出ており、OS 認識外のメモリもしっかり表示しているところがCPUID 「らしい」。
Mainboard
マザーボードに関する情報。各バンクに差し込まれているメモリー量やバンク数も確認できる。
PCI Bus の数や種類も確認できる。
Processor
CPU に関する情報。キャッシュやソケットに関する情報も確認できる。
Video
ビデオカードに関する情報。
Drivers
光学ディスクドライブに関する情報を取得する手段は多くあるが、対応メディアごとの最高速度を表示できるものはこれが初めてのように感じる。ディスクドライブ自体の最高速度をメディア関係なしで表示するソフトウェアや、メディアの対応速度を表示できるソフトウェア、対応メディアを表示するソフトウェアはあったが、対応メディアごとの最高速度を表示できるものは目新しい。型番から追っていく手間が大きく省かれる。
Power Status
電源に関する詳細。WOL Function なども確認できる。
Voltage, Temperature and Fans
電圧、温度、ファン回転数などを確認できる。
Configuration
Operating System
Windows のプロダクトキーまでわかってしまう!忘れてしまった場合には助かること間違いなしだろう。
Internet
メールアカウント、メールアドレス、パスワードまでわかってしまう。システムを移行したり再セットアップする場合などはバックアップを取っておきたい。
Associated Files Extensions
拡張子に関連付けられたプログラムを確認することができる。例えばPDF ファイル(.pdf)をダブルクリックすれば Adobe Reader が開くようになっているなどを確認できる。
Passwds
Messenger や InternetExplorer のオートコンプリートに保存されたID/Password などが確認できる!システムを移行したり再セットアップする場合などはバックアップを取っておきたい。
Security
ウィルス対策の状態などセキュリティ関連の情報を確認できる。
System Files
Event Log (Application)
各種のイベントログを閲覧することができる。システムの動作や問題を発見する際に役立つ。
Host Config
Hosts ファイルを確認できる。中にはこのファイルを故意に書き換える不正プログラム(ウィルスなど)もあるから確認しておきたいところ。また、サーバ管理者などは設定を意図的に書き換えることが増えるかもしれない。うっかりテスト環境から本番環境へ戻すのを忘れているかもしれないから要チェックだ。
Resource
Network
ネットワークに関する情報。netstat コマンドと同様の情報だろうか。不正や不要な通信をしていないか確認しておきたいところ。
Benchmark
Global Performance
現在のシステムを評価してくれる。
※試用中にPC Wizard が停止してしまうことがあった
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