iLO3 がスゴい!これは嬉しい誤算だ。
SSH などを除いて、遠隔操作(GUI)といえばVNC などがある。また、遠隔電源投入といえばWOL がある。だが、サーバーのリセットが必要な時、電源を強制的に落とさなければならない時、どうするだろう。¥が潤沢であればリブーターなどを付けたり、ちょっと強制的なやり方なら、UPS をわざとダウンさせ、時間を置いて給電を開始するという方法もある。
仮想化されている環境ならBIOS や環境設定を変更するのは簡単だが、これに慣れてしまうと物理サーバーの操作が面倒になる。なんとG7 はBIOS レベルで遠隔操作できるシステムが標準装備されていた!遠隔地に配置されたサーバーをBIOS レベルで操作できるのは嬉しいどころの話ではない。
電源が落ちてしまった、kernel panic を起こしたetc どうしても物理的な操作が求められるところでOS や状態にかかわらず操作可能なiLO3 がG7 には付いていた!
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iLO3 がスゴい!
さて、NIC が2つあるというのは以前「外観」を見た時に書いた(そもそも仕様を確認してから買えというアレだが・・)。そして、Windows7 を適当にインストールしても確かに2つのNIC は動作した。
G7 は既にテストのためにWindows7 x64 環境を構築して別室に置かれ、VNC をインストールし、設定も完了して操作を行なっていた。
そういえばと思い出したのは・・HP のサーバーにはオプションでネットワーク経由でBIOS レベルの操作を行えるものが提供されていることをGIGAZINE の記事で読んだことがある。その時調べたところ、確か2万円程度したと記憶している。
P ProLiantサーバー用HP Integrated Lights-Out(iLO)マネジメントプロセッサーは、システム制御を仮想化するため、HP ProLiant ML、DL、およびBLサーバーのセットアップ、ヘルス監視、電源/温度制御、およびリモート管理が容易になります。HP iLOは、追加のソフトウェアをインストールしなくても購入後すぐに使用でき、サーバーの動作状態に関係なく機能します(「日本HP – HP Integrated Lights-Out 3 (iLO 3):Q&A」より引用)
お高いんでしょー?と漠然としつつも調査すると、以下のサイトに出くわした:
- [ThinkIT] 第4回:HP ProLiant DL365のiLO2・インターフェース・インジケータ・付属品を見る (3/3)
- ML110 G6の確認メモ (fkimura.com)
- ProLiant ML110 G7 レビュー iLO3 « けろさんのPCアレコレ
なんと、利用できるらしいことが書かれている!!
知っている人には至極当然のことなのだろうが、驚きだ。
ログイン
VNC 接続しているIP アドレスをブラウザに入れてみる。ダメ。ならばと思って前後のアドレスを入力するとログイン画面が表示された!(テスト環境なのでDHCP 接続)
パスワード
ところでID とパスワードは何だろう。
そういえば「荷札」のようなものが付属しているのも以前確認したが、確かパスワードが書かれていた気がする。ついでにiLO3 とも書いてあったような。爆速でデジタルカメラの画像を確認。あった!
GUI
おぉ!VNC 使っていないのに表示できた!
んじゃ電源切ってテストしてみる。
ただし、直ぐに接続は切られる。継続して使用できるようにするにはライセンスが必要らしい。でもさくっと操作するには十分(じゅうぶん)だと思う。無料ライセンスキーもあるらしい。
HP iLO AdvancedおよびHP iLO Advanced for BladeSystemの機能を、評価の目的で一時的に有効にする場合は、無料のライセンスキーを入手できます(「日本HP – HP Integrated Lights-Out 3 (iLO 3):Q&A」より引用)
# 操作を録画する事もできるらしい
仮想ドライブ
仮想ドライブ機能もある。
別のパソコンからネットワーク上のNAS (単純なLinkStation のWinodws ファイル共有)のMemtest のiso を指定して、そこから起動させた。
ただし、これもライセンスが無いと切断される。
通常の遠隔操作なら再接続して再開できるけれど、仮想ドライブの接続も切断されるから、物理サーバー側ではメディアの読み取りエラーとなる(たぶん)。
ちなみにポートは17988 を使うらしい。
遠隔電源投入
ログインして電源がOff になっていることを確認する。
電源がOff にも関わらず、ステータスや操作が行えている!
電源を投入する。
電源がOn になった。
確認のためにVNC で再度接続すると立ち上がっていることが確認できた。
これは嬉しい誤算だ!
素晴らしい!
時間がヘン
ログも記録されている。
だけど良く見ると時間がヘン。1年くらい前になっている。
BIOS とiLO3 の時間は別管理なのか調べてみたけれど不明だった。
とにかくBIOS の日付を確認してみると・・1年前になってる。
これは初めての現象だ。少しくらいズレているのは当然のようにあるけれど、これだけズレているのは電池切れの時くらいしか出くわしたことがない。
どうせNTP 入れるんでしょー?というHP の考えなのか、それともハズレだったのか。そういえば、テストでインストールしたWindows7 が、しきりに証明書が~と言っていた。これが原因か。さすがにこれだけズレているとWindows の自動時刻修正は機能しないハズ(対象外OS だけど)。
時間を修正したらiLO3 のログに操作が記録され、日付も正しいものが記録された。つまり、BIOS の日付と同じということらしい。
# 時間を修正したらテストのWindows7 が今度はライセンス認証を~と叫びだしたのでテストはこれで終わり
参考ログ(抜粋)
"id","Severity","Class","Last Update","Initial Update","Count","Description", "335","Informational","iLO 3","05/24/2012 03:54","05/24/2012 03:54","1","On-board clock set; was 05/24/2011 04:29:31.", "172","Informational","iLO 3","05/20/2011 00:05","05/20/2011 00:05","1","On-board clock set; was previously [NOT SET].", "162","Informational","iLO 3","05/20/2011 00:01","05/20/2011 00:01","1","On-board clock set; was previously [NOT SET].", "152","Caution","iLO 3","[NOT SET] ","[NOT SET] ","1","Power restored to iLO 3.",
MAC アドレス
NIC2 つに対して3 つのMAC アドレスが有るらしい
# iLO3 があるのでBIOS も後から変更できるから構わないけれど、デフォルトで外部記憶から起動するってのがON になっているので、USB メモリ(ただのデータ用)をさしたまま再起動したら起動しなくて軽くハマった。せめて起動できないなら他のものに移行しれくれればいいのに・・。逆に言えばやっぱりVMware など内部USB ポートに差して起動するような使い方を想定しているのだろうか
コメント
これは素晴らしい。激安サーバーにも付いているとは・・・・http://t.co/CDmQwzmP http://t.co/q21k5jYf
@aikawa_Japan 起動しないってことはもちろんこれも無理なんだよね? http://t.co/0r4tKAFgeC
iLO2だが、Advancedの機能を利用しなければライセンスがなくてもコンソール画面や仮想メディアは普通に利用できる。iLO3から変わったかもしれないが
…と思ったらブレードサーバーではStandardでも利用できる機能だった