東北関東大震災(現:東日本大震災)の影響により、停電対策など本サイトでも様々な対策を迫られた。さて、今回はどうやら物理的な損傷を受けてしまったようだ。
※本サイトは執筆時点では自宅鯖運用ではないので、大きな心配は要らないが自宅鯖も2003年ごろから運用している
経緯
※興味ない人は読み飛ばしてくださいネ
はじまり
2011 年 3 月 11 日に東日本大震災が発生して、筆者居住地、勤務先も被災した。これらは東北地方における被災と比較できないほど軽いものだったが、その影響は大きかった。
データセンタなど本格的なところと比べれば脆弱であるが、会社ではラックマウントなどで固定したり、予備電源を配備するなど基本を抑えたものになっている。これにより大きな被害はなかったが停電の影響は免れなかった(自家発電までは持ってないので)。
スポンサードリンク
自宅鯖
会社での復旧作業、BCP による顧客対応などが続いた。自宅は自宅で耐震対策を家具には施していたものの、書籍が散乱していた。また、自宅鯖は固定されていないために倒れていた。おそらく大きく揺さぶられたのだろうが、とりあえずは動作した。
UPS なども設置されていたが、自動切断できるものではなく、一般的に予想される小さな停電に対応するだけの物だった。すべからくサーバーと通信できるものではない。
こ れに甘えて再稼働させたものの、その後の輪番停電(計画停電)によりダウンした。関連する商品は一気に価格が跳ね上がり、また品薄になったために、自動的 に自宅鯖を停止する措置はできなかった。このため復電したら自動復帰する自殺行為的な設定をXen とBIOS に施した。まぁこれがトドメを差したのだろうが。
※BCP は米国同時多発テロ以降に、事業を停止しないために求められる「事業継続計画」(BCP) を指す。勤務先では大掛かりなものは提供できないから、遠隔地にデータを転送して保護するような仕組みやUPS 等を提供していて、今回物理損傷はあったもののデータがロスすることはなく、ダウンタイムを防ぐ事(=目的)に成功した。が、こういう眼に見えないものに 投資できる優れた経営者(取引先社長とか)は殆ど皆無である。
CentOS 5.6 & NewUPS
InternetExplorer9 などが自粛活動によって延期されるなどしていたが、CentOS 5.6 が出た。また、UPS も相変わらず入手困難だったから寄せ集めで組んだ。いよいよUPS を接続しようと思ったらシリアルポートが無いという穴に落ち、仕方なく再起動すると起動しなかった。修復を試みるもダメらしい。
New 自宅鯖 & Xen V.S. VMwareServer2
これを気にVPS に移行しても良かったのだが、予想外の散財がその選択肢を潰した。仕方なく新しい自宅鯖を調達した。毎度壊れては新しくしているので修理の技術は上がらないが、とりあえず4台目だろうか。2-3 年に一度サーバー交換している計算だろうか。
さて、VPS への以降は諦めたものの、現在はXen による運用で、Domain0 にCentOS 、 DomainU に CentOS だった。
ディストリビューションの話
初 めてLinux に触れたのは VineLinux だった。ありがちな理由で、その本がVineLinux を使っていたからだ。その後UTF-8 化の流れによってFedora を使うようになり、同一系統(rpm 系)のCentOS を使うようになった。CentOS はサーバー系のもので、IP-PBX Asterisk を組み込んだディストリビューションもある。
一 方、知人の技術者は同じような理由でDebian 派で、現在もDebian だ。筆者は、LinkStation 改造で FreeLink に触れるなどして、これがDebian 系のディストリビューションであり、CentOS が枯れた技術に安定性を求めるのに対し、Debian は先進的なテクノロジを簡単に利用できるメリットがあった。
そのDebian 系でUbuntu を最近はよく利用している。理由はLVM を使わないことと、Ext4 が魅了的だからだ。ついでに先進的なDebian を引き継ぎ、完全互換ではないものの多くのdeb を利用できる。
ま た、初期にに触れ、ある意味トラウマとなっているがいつかもっと詳しくなりたいと思っているFreeBSD は、地元プロバイダやさくらインターネットなど多くの基幹系で使用されている。今のところFreeBSD に触れるのを避けているから(笑)FreeBSD と関係があるのは FreeNAS くらいだろうか。
仮想化基板の選択
さて、話を戻すと、基盤となる仮想化技術(VT)をどうするか。またOS は何を使うかいつも迷うところだ。
Xen は正直余り使い込まなかったから、リソースを無駄にしていた。この点、VMwareServer2 はリソースを上手く使える。ただ、筆者の知り得る環境ではVMwareServer2 は突然死ぬことがある。
もちろん、Xen も突然死ぬが、Domain0 が落ちることは殆ど無かったから、コマンドで再起動すればいい。しかし、VMwareServer2 はホストOS ごと死ぬ。そうなるとリブーター(電源制御をIP 通信で行うなど)などがなければ対応できない。
Xen はAmazon などがベースとすることが多く、一般的なユーザはではVMware が多いような気がする。操作性、安定性、資源有効活用性など悩ましい。64bit 環境ならXen もVMwareESXi なども視野に入ってくるが、x86 しかない。当然CPU にVT 系命令はなく、完全仮想化ができないからWindows を動作させるならVMwareServer 一択だ。が、利用するのはLinux 系であることは間違いないから、迷う。
結局、 VMwareServer2 にした。非力なマシンでどこまで行けるか試してみよう。ついでに、VMwareServer2 を選択したことにより、しばらく前に自宅の自分用パソコンが無くなったから、Windows を入れておく選択肢もできた。これは一時的にルーターの制御をするのに調度良い。
修復開始
さて、前置きも長くなったところで、修復を開始する。
1日目
そうと決まれば、サクっとUbuntu をセットアップして、VMwareServer2 を使えるようにする。取り出した古い起動できないハードディスクから、Xen のDomainU のimg だけでも取り出しておこうと思ったらUSB 変換器を忘れた。
コメント